初学者が絶対にやってはいけないこと
こんにちは!
中国語学習を始めたばかりの方にありがちな、これだけはやってはいけない勉強法があります。
それは
「カタカナで発音を覚えようとすること」
です。
これをやってしまうと、一生初心者のままです。
中国語を始めたばかりの方がスムーズにステップアップしていくために、なぜカタカナが良くないのか、そして、ピンインを学ぶメリットは何なのかについて説明します。
カタカナ厳禁のわけ
中国語と日本語の音の数
中国語の発音に使われる子音は、21個、母音が37個です。子音と母音の組みあわせのうち中国語に使われる音節は、400種類ほど。それぞれに4声が存在するので約1600種類の発音があります。
一方日本語の発音は、子音16個、母音5個です。音の組み合わせは約100種類です。
日本語の音は約100種類、中国語は約1600種類。約16倍!
日本語の音の方が圧倒的に少ないです。
ですから、中国語の発音を日本語で表現しようとしても、表現しきれません。カタカナに押し込まれた発音は、中国語本来の発音とは似て非なるものです。日本人の耳には同じかもしれませんが、中国人の耳には別物なのです。
「しぇいしぇい」は通じない
例えば、中国語を勉強しなくても日本人が知っている中国語の一つに、
「しぇいしぇい。」
があります。
日本人だったら「ありがとう」という意味と分かりますが、中国人には伝わりにくいです。なぜなら、「谢谢。」の発音は「しぇいしぇい」ではなく、「xiè xiè」だからです。カタカナで無理に表そうとすると「しえしえ」です。
「しぇいしぇい」は母音が「ei ei」ですが、「しえしえ」は母音が「ie ie」です。
この二つ、似てるからいいじゃん!大体おんなじ。と思っていると中国語はマスターできません。中国語は、この二つの違いが大きな問題になるんです。
「しぇいしぇい」で連想する中国語と言えば、「谁谁?shéi shéi」です。
意味は「だれ?」です。
店員さんに「ありがとう」と言いたい場面で「しぇいしぇい」と言ったら、察しの良い人は解ってくれるかもしれませんが、そうでない場合は「は?」「あ?」などと言われるか、苦笑いされるでしょう。
カタカタで発音の書かれた参考書は参考程度に
発音がカタカナで書いてある参考書は、優しく書かれていて一見わかりやすいです。勉強のとっかかりとして、読んでみる分には良いと思います。ですが、発音を学ぶために読むのであればおすすめできません。
カタカナでは通じる中国語の発音を学ぶことはできません。あきらかに間違った方法です。間違った方法で努力を重ねても、徒労に終わってしまいます。発音をカタカナで表現する限り、初学者から抜け出すことはできません。
ですので、カタカナで発音の書かれた参考書は参考程度に読みましょう。
中国人もピンインを学んでいる
日本人の小学生がひらがなを練習するように、中国人も小学生は学校でピンインを教わります。ピンインを覚え、正しい発音ができるようになることが、中国語習得の第一歩です。
発音はカタカナで覚えずに、ピンインでしっかり覚えましょう。
ピンインを覚えるメリット
1、お手本の音声が無くても正しく発音できる
ピンインを理解していれば、どんな発音かが解るので、お手本の音声が無くても正しく発音できるようになります。
勉強して新しい言葉に出会うたびに音源を聞き確認するのは大切かもしれませんが、それをしないと発音が解らないというのは、非常に効率が下がります。逆に言えば、ピンインさえマスターできれば、効率よく学習が進みます。
2、中国語を中国語で調べることができる
ピンインが分かれば日本語の意味がわからないときに、中国語を中国語のまま調べることができます。
ピンインが分かるということは、相手の話した発音をピンインに書き起こすことができるということだからです。もしも、漢字や日本語の意味が解らなくても、ピンインさえわかれば、どんなことを言いたかったのか調べることができます。
たとえば、「给我拿túzhāng来。」と言われたとします。
「túzhāngをもってきて。」という意味ですね。
「túzhāng」の意味は解らなくても、ピンインが聞きとれました。
ピンインが分かったので、辞書や翻訳アプリに入力して調べられます。
(túzhāng 图章 はんこ)
3、パソコンやスマホの入力が早くなる
翻訳アプリで入力するときは、音声入力もできます。しかし、いつでも声が出せる環境とは限りません。
その他の検索方法としては、漢字を手書き入力するなどがあります。単語を調べるだけならば、不便さを感じないかもしれませんが、メッセージのやり取りや、文書を作成するときにこれでは時間がかかって仕方がありません。
ピンイン入力ならば、ローマ字入力をする要領で中国語を打つことができるので、漢字を手書き入力するより速く、音声入力より正確に入力することができます。
4、読み方の解らない文字を読むストレスからの解放
次の文章を見てください。
「*§±¶ΔΔ°」
「アスタリスク…、あれなんだっけ、読み方わかんない………デルタしってる!!」
文章を見たときにこんな風に、心の中で音読しようとしませんか?
書いてある記号の読み方が分からず、一文字一文字ストレスを感じませんでしたか?
丁寧に読みたいときや、パッと見てわからない言葉を読もうとするとき、英語など慣れない外国語に触れるときは、とりわけ心の中で音読しようとしますよね。
中国語を勉強するときに、ピンインを覚えなければ、漢字の読み方が解らないので、このストレスがずっと続きます。ですが、ピンインさえ分かれば、知らない漢字ばかりの文章でも、ピンインを頼りにスラスラ読めてしまいます!
まとめ
中国語の発音をカタカナで覚えようとしてはいけません。中国語の音は日本語の16倍あるからです。ネイティブにならい、私たちもピンインから勉強しましょう。
ピンインは、最初は難しく感じられるかもしれませんが、時間をかけて学ぶだけのメリットがたくさんありました。効率よく勉強するためや、中国語でで文章を作成する上で欠かせません。ピンインをマスターすることが、スムーズにステップアップするための近道です。
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